転職や転勤の住所変更、車の名義や車庫の変更、身近なところでは免許やパスポートの更新など、自分でしなければいけないけれど、時間と手間のかかる手続きは数多くあります。
中でも相続に関しては、手続きを解説したガイドブックがどこの書店にもたくさん並んでいることから、手続きの煩雑さが窺えます。
加えて、自分の都合のいいタイミングで行えるものではないという点で、相続人個人に負担が重くのしかかってきます。
相続関係の手続きは、遺産分割・相続税・不動産登記など、それぞれ専門家に依頼しなければならないこともありますが、自分でできる手続きとして、
今回紹介する「法定相続情報証明」があります。
被相続人(亡くなられた方)の戸籍関係書類から、相続の一覧図を作成して法務省に申し出ることで、相続関係が明確な書類が交付され、正式な書類として被相続人(亡くなられた方)名義の預金の払戻しや、相続登記の申請の手続き等に使用することができます。
段階的に利用範囲が拡大されており、相続税の申告、遺族年金、未支給年金及び死亡一時金、年金保険給付の受給権者の身分関係を証する書面としても使用できます。
手続きの根拠書類として相続関係が明確になり、手続きの手間と時間を短縮することができます。
人ひとりの生涯にわたる戸籍は、転居や改製により、古いものでは手書きのものから活版印刷を経て、現在のコンピュータ出力されたものがあり、過去のものはそれぞれの名称で呼ばれます。
1.法定相続情報一覧図を作成します。
様式・記載例はこちら→法務局ホームページ
2.戸籍謄本等一式を取得します。
3.パソコンもしくは手書きにて、A4用紙に以下の情報を記入し、申出書と併せて法務局に申出ます。
4.登記官の認証文(写し)の交付
申し出および交付の手数料はかかりません。
・被相続人の出生から亡くなるまでの連続した戸籍および除籍謄本
・被相続人の住民票の除票
・相続人全員の戸籍謄本もしくは抄本(被相続人が亡くなられた後に発行されたもの)
・申出人の本人確認書類のコピーに原本証明をしたもの(※)
・代理人の場合は委任状 など
(※)原本証明とは、証拠書類などのコピーに「原本と相違がない」旨を記載し、本人が記名・押印して原本のコピーであることを証するもの。
・被相続人及び相続人が日本国籍を有する場合に制度を利用できます。
・住所の記載は任意ですが、記載することで住民票の提示が省略できる手続きがあります。
・申し出は、相続人のほか、法定代理人、親族、行政書士、弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士などの有資格者が行えます。
・手続き後5年間は法務局に保管され、無料で写しの発行が可能です。
・郵送での手続きが可能です。
まずは戸籍をさかのぼり、それぞれの市区町村役場より戸籍を収集する必要があります。申出書、法定相続情報一覧図など書類の作成など、煩雑なお手続きはお任せください。
遺言書の作成、推定相続人、相続財産の調査、遺産分割協議書の作成
遺言の執行、死後事務委任契約書の作成 など
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